ヌレエフ版「ドン・キホーテ」
パリのオペラ・バスティーユで「ドン・キホーテ」を観て来ました。
バジルはマチュー・ガニオ。
キトリにはチリのサンチアゴ・バレエから移籍して
今年3月にエトワールに就任したリュドミラ・パリエロ。
初めて観たリュドミラ・パリエロは、
私の中のキトリのイメージと違って
1幕はずっと驚っきぱなしでした。
とてもエネルギッシュで、
だけれどなぜか全然「町娘のキトリ」に見えなくて
バジル役のマチュー・ガニオより大人っぽく
若いカップルの恋の駆け引きが
大人の女性と若者に見えてしまう。
だから2幕の夢のシーンでドルシネアになった時にはホッとしました。
ドルシネアはとても似合っていました。
『ドン・キホーテ』は、セルバンテスによる長編小説を翻案した
バレエ作品で、振付家マリウス・プティパがレオン・ミンクスの曲に振付け、
1869年にモスクワのボリショイ劇場で初演されました。
1900年には、振付家アレクサンドル・ゴルスキーが、大幅な改訂を行い
それ以降は、ゴルスキー版をもとにして様々な振付家によって改訂が重ねられています。
この日観たのはパリオペラ座バレエ団による
ルドルフ・ヌレエフ版(1966年、ウィーン国立バレエ団初演)で、
私はヌレエフ版が一番好きです。
(リュドミラ・パリエロのキトリ)
1幕の緑色の衣裳をつけた闘牛士達の群舞
2幕のジプシーの野営のシーン
人形芝居のシーン
3幕のグラン・パ・ドゥ・ドゥ
3時間があっという間に感じました!
衣裳デザインはエレナ・リブキナ
リュック・ベッソン監督の映画「ジャンヌ・ダルク」の衣裳にも
関わったデザイナーです。
照明デザインはフィリップ・アルバリック
オペラ座の照明!素晴らしいです!
そして
パリオペラ座のバレエは、オーケストラの演奏も素晴らしいのです。
演奏もパリ・オペラ座の演奏が一番好きなので
(バレエは演奏によってずいぶん違うものです)
時々、他のバレエ団のドン・キホーテをみた時に
演奏の部分で「ん?」と思ってしまう時があるほどです。
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